あの頃のTwitterを取り戻せ -Control Panel for Twitterの使い方-

「また村がひとつ死んだ。行こう。ここもじきに腐海に沈む。」
―――ユパ 風の谷のナウシカ

1.はじめに

みなさん、TwitterもといXは日々ご利用になられていますでしょうか。

いきなり本題ですが、現在のXの押し付けUIはひどい。今に始まったことではありませんが。最末期のTwitter社時点で、かなり瘴気に蝕まれていましたが、2023年7月にX社になってから一気に腐海に沈んだ気がします。

情報量がすごい。(ブラウザ版)

色々困ったポイントを挙げてみます。

  • おすすめタブの強制優先表示
    せめてフォローTL表示をデフォにしてくれ。

  • 不審なアルゴリズムによる他者ポストのおすすめ
    他人のレスバトルを見せんでくれ。

  • 求人、認証済み組織などの左サイドメニュー
    求める人が探したら見つかる場所に置いてくれ。

  • 右サイドメニューのトレンド、おすすめユーザーの存在
    ここは大きく人によるのかもしれませんが、パーソナライズされたXのおすすめやトレンド情報で最新のニュースを追うことは私はしていません。追おうとすると余計な情報(それこそ興味のないレスバとか)が目に入ってしまうのですもの。

  • その他タイムラインを埋め尽くす広告の数々
    広告は本来、良い商品を消費者に紹介し購入を促すためのものですが、現在のウェブ広告は掲載前の適切なチェック機能が働いておらず、多くの人に不快感を与えていると考えています。写真のはネトフリですけどね。でも広告デカ過ぎんだろ…。

XをRSSというか、昔のTwitterのように使いたい、つまり自分フォローしているアカウント最新の情報だけを仕入れたい方にとって、今のXはデフォルトの状態はとにかくノイズが多すぎる。昔のTwitterの影も形も無い、見るも無惨な状況です。

まあX社も営利企業ですから、ある程度の利益追求はせねばならないとは思います。

しかし、のべつ幕なしにXや広告配信主の収益源となる要素を乱雑に配置し、結果ユーザー側の利用体験を著しく損ねるのはいかがなものかと思います。

アプリ側で設定ができればまだ擁護できるのですが、そういう訳にもいかず…。

Xから脱却しようにも、フォローしてる情報元のアカウントが一斉にBlueskyとかに民族大移動してくれないと脱却する意味が無いですし、私はこの押し付けUIの瘴気に無抵抗で過ごさねばならないのか…と2023年頃から思っていました。ガスマスクが欲しい。

しかしそこに陽光が射します。

2.Control Panel for Twitterとは

今回紹介する拡張機能「Control Panel for Twitter」は、Xを徹底的にカスタマイズし、快適な時代のUXを取り戻すためのオープンソースのブラウザ拡張機能です。 これを見つけたときは、ありがとうって感じでした。

Control Panel for Twitter - GitHubリポジトリ

主な機能

  • ホームタイムラインの最適化
    時系列順固定、「おすすめ」完全排除、リツイートや引用ツイートの非表示設定。

  • UIの改善
    動画自動再生防止、即ブロック、検索デフォルト「最新」、リスト・引用周りもクリーンに。

  • X固有の仕様の修正
    Xロゴ除去、ブルーチェックやGrokも非表示。

  • アルゴリズム・エンゲージメント排除
    発見・話題・通知バッジを消し、ツイート作成・いいね数も非表示に可能。

などなど。

この拡張機能を使うことで不要なものを徹底排除し、本当に見たいタイムラインだけを楽しむことができます。

3.インストール方法と設定ガイド

iOSの場合

Control Panel for Twitter - Mac App Store

iOSの場合はSafariでXをブラウジングする形で見ることになります。

Safariの拡張機能として配信されており、App Storeで800円で購入可能です。(2025年4月27日時点。)

  1. Safariで拡張機能を有効化
    インストール後、設定アプリ → 「アプリ」 → 「Safari」 → 「機能拡張」と進み、「Control Panel for Twitter」をオンにします。
    「機能拡張を許可」をオンにしましょう。

  2. 拡張機能の権限設定
    同じ「拡張機能」メニュー内で「設定」をタップし、Safariで設定をカスタマイズします。

  3. 拡張機能の設定
    かなり細かく設定が出来ますが、一部を紹介します。 ここらへんをONにしてけば、昔のTwitterがほぼ復活します。

    ここらへんも個人的には推奨です。かつて跋扈していたインプレゾンビ対策の機能ですが、いまでもONにしたままです。

これでSafariでXにアクセスすると、拡張機能が動作します。 おすすめタイムライン、広告、リツイート数などを非表示にでき、フォロー中アカウント中心のクリーンなタイムラインを楽しめます。

PCの場合

Control Panel for Twitter - Chrome ウェブストア

Chromeウェブストアから「Chromeに追加」を押してインストールするだけです。

4.実際に使ってみた感想

Before/After比較

何もしてないX。(ブラウザ版)

拡張機能適用後のX。(ブラウザ版)

おすすめ欄の非表示化、左右パネルの雑多なメニューの非表示化、広告の非表示、トレンドの非表示(とにかく非表示)が実施されたことによって、かなりすっきりしています。ロゴが青い鳥になっているのもウケる。

もちろん、iOSでも同様に動作します。

拡張機能適用前のX。(iOS版 Safari)
拡張機能適用前のX。(iOS版 Safari)
拡張機能適用後のX。(iOS版 Safari)
拡張機能適用後のX。(iOS版 Safari)

欲しい情報を障害物に邪魔されずに取得できるって素晴らしいことだ…。

ちなみにiOSではSafariを通じて見ることになるため、プッシュ通知を受け取ることができません。この点はデメリットとなる方もいらっしゃるかもしれません。 また、Xアプリがインストールされた状態だと様々なタイミングで勝手にXアプリが開かさるので、アンインストールする必要があります。

5.終わりに

今のインターネット時代、私たちは自由に広大なネットの海を泳いでいるつもりでも、いつの間にか巨大なGAFAM(+X)アルゴリズムの波に揉まれ、流され、気づけば見たくもない情報に囲まれています。 自分で選んでいるようで、選ばされた世界。
本来、インターネットはもっと自由で、もっと静かに好きなものを追いかけられる場所だったような。

※本記事内のスクリーンショットは X(旧Twitter)の画面を引用したものです。
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